糖尿病と睡眠不足の関係 血糖値が上がる理由と今日からできる対策
最近あまり寝ていない日が続いている、夜更かしした次の日は血糖値が高い気がする、このように感じたことがある方は多いのではないでしょうか。食事の量は変わっていないのに血糖値が高い日が続くと、「なぜだろう」と不安になると思います。実は睡眠不足と血糖値には関係があるといわれており、寝不足が続くと血糖コントロールが難しくなることがあるといわれています。
睡眠不足になると、体の中ではホルモンバランスが崩れやすくなります。特にストレスに関係するホルモンが増えると、血糖値を下げる働きをするインスリンが効きにくくなる状態になります。これをインスリン抵抗性と呼ぶことがあります。インスリンが出ていても効きにくい状態になるため、同じ食事をしていても血糖値が下がりにくくなるといわれています。また、寝不足のときは食欲が増えやすく、甘いものや炭水化物を食べたくなることも多いといわれています。こうしたことが重なって、血糖値が高くなりやすくなると考えられています。
実際によくあるケースとして、仕事や家事で寝る時間が遅くなり、睡眠時間が5時間前後の日が続いていると、朝の血糖値が高くなるという方がいます。また、夜更かしして夜食を食べる習慣がある場合、寝ている間も血糖値が高い状態が続きやすく、朝の血糖値が下がりにくいことがあります。スマートフォンを寝る直前まで見ていて寝つきが悪くなり、眠りが浅い状態が続くことで、疲れが取れず血糖値も安定しないという方も少なくありません。

対策としては、まず睡眠時間を少しでも確保することが大切といわれています。いきなり早く寝るのが難しい場合は、生活の中でできることから少しずつ整えていく方法が現実的です。
・寝る直前にスマートフォンを見続けない
・夕食は寝る2から3時間前までに済ませる
・夜中にお腹が空いた場合は甘い物ではなくナッツやチーズなどを少量にする
・朝起きたらカーテンを開けて日光を浴びる
・休みの日も寝る時間と起きる時間を大きく変えない
こうした生活習慣を続けていくと、少しずつ睡眠のリズムが整い、血糖値も安定しやすくなるといわれています。特別なことをするよりも、毎日の生活リズムを整えることが結果的に血糖コントロールにつながることが多いです。
受診の目安としては、しっかり寝ているつもりでも日中強い眠気がある、いびきがひどいと家族に言われる、夜中に何度も目が覚める、朝の血糖値がいつも高い状態が続いている、という場合は一度医療機関で相談することが勧められています。睡眠時無呼吸症候群などが隠れている場合、治療によって血糖値が改善することもあるといわれています。
睡眠と血糖値はあまり関係ないように思われがちですが、実際には生活習慣の中でも睡眠はとても大切な要素の一つといわれています。食事や運動だけでなく、睡眠も血糖コントロールの一部と考えて、できるところから少しずつ整えていくことが大切です。毎日完璧にできなくても大丈夫です。まずは「少しだけ早く寝る日を作る」といった小さなことから始めていくことが現実的だと思います。